とある不妊治療病院の話

「ゴン!」というにぶい音、

3秒ほどの間をおいて

「エーーーン」と泣き出す子どもの声、、、

 

先日、妊娠されたお客さまは

いつも1歳をすぎた女の子と一緒に、薬局へ来てくださる。

 

この頃は、急激に歩くスピードが速くなり、
いたずらも素早くできるようになってきて
お父さんも目が離せなくなってきた女の子。

 

お父さんにあやされて、

私にむけてくれる笑顔がとっても愛らしいなぁ。。。

 

 

一瞬の目をはなしたすきに、
ドーンと壁にぶつかって、
エーーン、

 

ということが日常茶飯事になっているんですって。

 

 

このお客さまは妊娠後、

甲状腺専門病院と、

不妊治療の病院と、

出産のための病院、、、

 

3施設を毎月通っているとのこと。

 

 

「3つも病院をかけもちするのは、たいへんですね!」

 

 

漢方薬を飲み始めて半年。

二人目を妊娠されたお客さまは、

いつも旦那さんと一緒に来局です。

 

 

「病院にも、お父さんと〇〇ちゃんと一緒に
通っているの?」

 

「いえいえ。

病院の日は、パパにみてもらって
おうちでお留守番。

私ひとりで、通ってるんです」

 

たまには一人で外出できるのも、
気晴らしになっていいですね!

と思ったら、

 

どうやらそうではないらしい。

 

 

「病院では、子連れ禁止なんです。

不妊治療をしている方に配慮するために
子どもは連れていけないんですよ」

あー、そういう不妊治療の病院があるのは
聞いたことがあります。

 

その昔、

私が妊娠初期でつわりがひどかった時のこと、

産院の長い待ち時間の中で

子どもが泣いている声を延々と聞くのは
確かに辛かったな、、、

 

年賀状にしても、
「子どもが生まれましたハガキ」をもらうと

不妊治療中の人は落ち込むだろうから、

写真つきではない
別の年賀状を送る人がいると聞いたこともある。

 

 

いやいや、待てよ。

不妊治療をしている病院では、

「あの人は子どもがいていいな、、、

私はなんでこんなに苦しんでるんだろう、、、

なんて不幸なんだろう、、、、」

 

と悲しまないための配慮で、
子連れ禁止なのですよね。

きっと、、、

違ったら、すみません。

その時私はお客さまに、こうお話しました。

 

むしろ、

そういう状況でも、気にならない
ナーバスにならない心の状態をつくることが

より早い妊娠につながると思いますよ。

 

(もちろん、はっきりした不妊の原因があれば
その治療は必須ですが)

 

自分のメンタルを強くする!
というよりも、

「人は人、自分は自分」

「今の私は、苦しくも不幸とも感じない。
やるべきことを、ひとつひとつ
クリアしていくだけ」

と思えるカラダづくりが、

妊活養生のベースにあるのではないかと。

(気持ちや性格に変化がでてくるのも
漢方治療のおもしろいところなのです)

 

だから、

不妊治療の病院に赤ちゃんを連れてくるな、

というルールは、

本当に必要なのか、どうなのか。

むしろ、不要なのかどうなのか。

 

<心も体も大切にする妊活養生>
を考える私たちは、

どう考えるのがよいと思いますか?